

新樹造園からのお知らせ
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- 2019/11/28 雑木の庭
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雑木の庭
雑木の庭・現代の庭
身近に自然がたくさん残っていた昔は雑然とした荒れ地や、曲がりくねった河川の淵などに手つかずの場所がたくさんありました。
その時代の”庭園”といえば、数ランク上のお屋敷にしか無く、きれいに管理された木々は刈り込まれ、剪定を繰り返されていました。
そうした庭園にあこがれを持ち「家を建てたら庭園も!」とそれぞれが頑張って夢を叶えた時期がありました。
日本中に刈り込まれた樹形が溢れていましたが、周囲全体の景色が刈込景色に変わってくると違和感を抱く人が増えてきます。
そして道路も河川も直線や幾何学的な円弧型に整えられ、空き地は直線的に区画されてアスファルトやコンクリートなど無機質な機材で構成されています。
この環境では整形された樹木ではなく、山奥の自然な樹形に癒しを感じるのです。
庭石も山にある姿のままが私たちの心を捉えるようになってきました。
雑木の庭が求められるのは、こうした環境の変化からです。
段造りや玉造り、刈込物の無い景色!これが見る者の心を癒す時代になったのです!
街路樹なども一定の樹高や形の規格品でなく、軽やかな自然樹形の物に育てるとどんなにか感じが良いでしょうね!
"雑草”という草は無い!の有名な言葉があります!雑木という名の木もありません。
野山に自然に生えている名も知らない自然樹形の木々を総称して”雑木”と呼びます。


現代住まいの庭は”雑木の庭”が主流になっています。
狩野派の襖絵に描かれたような松や梅の姿が現実になり、樹木としては抽象画の様な姿にされた時代は終わりました。
仕立物は海外へ輸出されて日本での需要減を補っているようです。
仕立物は海外へ輸出されて日本での需要減を補っているようです。


近年は玉物や段作りを最初から植える事は先ずありません。
しかし剪定のつもりが刈り込みになり、結果段作りになってしまう例が多発しています。


植えた木々が大きくなってきたら、元から抜ける株立ちの樹木が便利です。


近年植えられる樹木は「株立ち」多い。
それぞれの庭木のボリュームを維持調整しやすく、全体の景観も保たれ易い利点があります。
刈り込みの無い爽やかな木々、透かし剪定の技術が求められます。


射水市小杉 A/I邸
庭を造る意図は様々です。
山奥で見た深山幽谷の景を自宅の居間や座敷で味わいたい。
生まれ故郷の懐かしい山や川の景色を再現して心を休めたい!
山奥で見た深山幽谷の景を自宅の居間や座敷で味わいたい。
生まれ故郷の懐かしい山や川の景色を再現して心を休めたい!

射水市小杉 Y/K邸
自然の林の中の風景を切り取りしたものから、石組みや流れの景色に沿わせたものまで。

高岡市石瀬 M/I邸
木漏れ日のあたる広々とした空間が爽やかなのです。下草の美しさが目を引きます。

射水市片口 I/B邸
斜面を生かした植栽が雑木の柔らかな感じを引き出します。
緑陰は快適な環境をイメージし、樹下の草花をやさしく育ててくれます。
夏の日差しを和らげ、周囲を冷やしてくれる木々の葉は、それ自体の
夏の日差しを和らげ、周囲を冷やしてくれる木々の葉は、それ自体の
美しさと共に環境全体を良い状態に変えてくれます。

雑木を植えたから”雑木の庭”が完成したというものではありません。
自然の植生を考え、根元の曲がり具合などに注意して植えなければ風情は出ません。
透かし剪定を心がけ、下草を育み、枝先が風に揺れる風情を楽しみましょう。

南砺市井波 K/M邸
植栽地盤に山坂を作り、穏やかな稜線や起伏に植栽する。
表面排水も良くなり、景色も良くなります。

高岡市金屋町 北陸予防医学3F

富山市向新庄 S/A邸
玄関口が直接見えないように、御簾垣と共にヤマボウシの株立ちを植え、ソヨゴ、カクレミノを添えます。
既存の材料をベースにアプローチも野趣的に。
射水市 A/I邸
イタヤカエデ、アオダモ、シャラ、アセビなどにイカリソウやシャクナゲ、クジャクシダなど。
平成28年4〜5月は強い風が何度も吹き荒れ、庭ににとっても難儀な春です。嫌な景色ですが、支柱をしないわけにはゆきません。
植栽を始めた頃はマンサクの花盛り、他の木々は芽の堅い時期です。
一番下層に暗渠排水のパイプとパーライト、植栽位置の下層に木炭のクズを敷き、地下や地中の通水、排水が滞らないようにします。