

新樹造園からのお知らせ
- 2019/12/09 会社概要
- 2019/12/08 竹垣・袖垣と生垣
- 2019/12/08 スタッフブログ2019
- 2019/11/28 雑木の庭
- 2019/11/21 街路樹と公園
屋敷林の維持と剪定
屋敷林の維持と剪定
富山県西部の砺波平野・射水平野には、垣入(カイニョウ)と呼ばれる屋敷林があります。
樹種はスギを中心に、ケヤキ、アテ(アスナロ)、エノキ他ウラジロガシなど様々な物が混植されています。
昭和も後半の経済高度成長期を境に、この景観は激変しました。が、・・・まだ多く残っています。
砺波平野の屋敷林は四季を通じて美しい景色を見せてくれます。
この屋敷林は冬の吹雪から建築物を守り、夏の日差しを和らげ風を呼び、強風などを和らげます。
この美しさを維持するにはそれなりの手入れ、管理が欠かせません。
令和となった5月に南砺市高儀神明社の枝打ち・剪定を行いました。
地域によっては神明社の守りもままならない時代に差し掛かっています!令和
今や高所作業にハーネスは無くてはならない安全器具です!両手で素早く作業が可能!
6段ブームのクレーンも威力を発揮!荷台に鉄板を1枚載せると車体が安定します!
2019年1月も屋敷林の枝打ち、剪定しました。
この屋敷林は6年振りに剪定します。青空の1月は軽快です!
自社のクレーンが届かず、屋根上に枝を落とせない場所ではレッカーに二人乗りのゴンドラが役立ちます。
積雪の全く無い1月は作業全体まことに軽快にこなせます。
安全で確実な作業を行うためにはハーネスと言う10万円を超えるこの装置が必要です。
2年後にはこのハーネスの着想が義務付けられますが、我が社では既に積極的に使用。
2018年1月も屋敷林の枝打ち、剪定しました。
2018・1 南砺市専勝寺 H/O邸
一部レッカーの必要な場所と伐採が1本ありました。
2018・1 南砺市野尻 R/M邸
クレーンなどの入れない場所なので、全て人手のみの作業です。
2017・10 南砺市二日町 T/K邸
南砺市専勝寺 M/O邸
毎年できる剪定ではありません。少し強めにしますが強剪定には要注意です。
南砺市専勝寺 神明宮鎮守の森 裏側からの景色
鎮守の森も間伐や枝打ち、剪定管理が大切です。地表に木漏れ日を当て、しっかり根を張らす。
この3本も間伐を繰り返し、やがて風雪に耐える1本が選ばれ大きなご神木に育ちます。
南砺市専勝寺 K/O邸
一風ごとの枯れ葉の始末、雨樋や排水路を塞ぎ玄関前を枯れ葉の山にします。
枯葉は”スンバ”と呼ばれ50年前までは、燃料として貴重な物でしたが、プロパンガスの普及でそれ以後は厄介なゴミにされました。
数年に一度は剪定も必要ですが、頻度を減らし維持費を下げたいのは人情です。
左は強剪定後で10本以上の立木がありますが、2年後残ったのは6本。
2回を1回で済ませようと、強剪定されますと。2年後は立ち枯れて再度根元から切り直しする羽目になります。
南砺市広安 H/M邸 南砺市専勝寺 M/O邸
常緑針葉樹の強剪定は極端に樹勢を弱めます。程々の剪定を心がけましょう。
爽やかな剪定は、樹下の低木類を夏の熱射から守り、雑草の繁茂を防ぎます。
屋敷林の杉を伐採して数年後、代々大切にしてきた『イチイ、アゼビ、ツバキ』などが枯れるのは、直射日光が当たり過乾燥と熱射が原因です。急な環境の変化は、移動できない植物にはショックが大きすぎるのです。
枝を切り戻し三角錐にもしますが、樹形なりに透かしをするのも、柔らかな感じで美しいものです。
枝の切り残しは樹木の寿命を極端に縮めます。正しい位置で切って下さい。
木にとって枝の切り残しは残酷です。被皮不可能で中に枯れが侵入します。
枝打ちの作業に行って、こうした切り戻しの作業が大変多いのが実情です。
このような切り残しは、皮が巻く以前に腐りが奥に進み、芯材を腐らせます。
風による途中折れなどの原因になり危険で、材木としても価値が無くなります。
下図で枝の落とす位置考えて下さい。長さ2cmの差が分かれ道を作ります。
剪定の全てに当てはまります。この切り方でお願いします。
大きな樹木はレッカーとゴンドラが必要です。
一日これで作業をすると平衡感覚が狂います。夜床に付いても空中で回転しているような錯覚を起こしています(^_^;)